八ヶ岳・”建物訪問”に行ってきました その2
「この景色を眺めているだけで幸せなの。」
これは、訪問先の奥さまが私に話してくれた言葉です。
こんにちは。
前々回のつづきで、八ヶ岳にあるお家を訪問した日のことを書いています。
甲州へ着いて、はじめに北杜市高根町にあるTさんのおうちへ伺いました。
以下は道中からその先の経過と感想です。
車窓より緑に映えるお宅が見えてきて、家の姿が徐々に鮮明になるまでの高揚感
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敷地の入り口 ~ 建物の入り口へと石畳を歩く楽しさ
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玄関扉を開けると
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玄関ホールとその先に*スキップし少し高くなったフロアがみえる
奥行と勾配のついた天井と、二方向にのびる明るい空間
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その空間へ入り部屋の奥へ進みます
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連続した窓が室内を外とつなげ、部屋の奥は入り口から見えない場もあって広々
顔の向きを変えると、今度はワイドに広がる窓の外の景色、そして風が抜けていく・・・
(以上は個人的な視点、そして感情の流れです。)
という風に、写真以上にとても物語性のあるお家でした。
(詳しくは色々な家/高根・里の家 をご覧ください。)
豪邸ではなく、決して大きな家ではありません。
(むしろ高さが抑えられて、写真で切り取られた家と庭をみるより、周囲に馴染んだスケール感でした。)
殆どは「普通に流通されている材料」で作っています。
そんなところが個人的にもいいな~と思います。
家や暮らしに興味がある人にとっては、
もしかしたら私にもこんな家が!? と希望を持てることが楽しいのではないでしょうか?
別視点から話を続けます。
設計者のNOGは熟知した家でも、わたしにとっては初めてとなるTさん方とそのご自宅。
ご夫婦でとても丁寧にご案内くださった中で、
冒頭の「(ここから)この景色を眺めているだけで幸せなの。」という言葉が特に印象に残りました。
建築家の家は、住み辛いからすぐ売却されるという話を聞いたこともありますし、、
実際にそういうこともあるんだろうと思います。
けれど、私はひとと生活をよく観察する建築家さんが好きなのですが、
そういった家は上記に該当しないことは勿論、
よく練られたプランはとても住みやすく心地よいんだろうなと思うのです。
そして、少なくともこの家はそんな感じがしました。
とても居心地よく家が愛されていて、いい空気が漂っている感じです。
何よりびっくりしたのは、築20年とは思えない綺麗さです。
NOGの設計力や大工さんの施工力等も尊敬しますが、住み手の使い方が良かったのでしょう。
家づくりは共同作業というのを目の当たりにできました!
家は建ててからが生活の本番なので、デザインの美しさの中に
①丈夫で②長持ち③使いやすいという三拍子があることは大前提ですね。
つづく
*スキップフロア:フロアに段差をもつ建物のこと
GOU設計・S